Abstract

本試験は国産の飼料資源を活用すべくカンショを主体として緑茶屑を添加した飼料を肥育豚に給与し,一般的な飼料を給与した肥育豚の発育,消化性,肉質および血液性状について比較検討した。供試豚の梅山豚去勢 12頭を,トウモロコシ 60%配合飼料(対照区),カンショ 60%配合飼料(試験区 I),カンショ 60%配合飼料に緑茶屑 6%を添加した配合飼料(試験区 II)として 4頭ずつ配分し,45~90 kg の肥育期間に試験飼料を給与した。消化試験は肥育前期,後期に各 1週間ずつ行い,試験終了時に採血を行った。と殺後に枝肉性状,肉質について調査した。飼料摂取量と日増体量は緑茶屑の添加により有意(P<0.05)に低い値を示し,飼育期間は約3週間延長した。粗タンパク質の消化率は緑茶屑とカンショの利用で有意(P<0.05)に低くなり,粗繊維の消化率は有意に高くなった。枝肉成績に有意差は認められず,ロース部の一般成分も有意差は認められなかった。背脂肪を除いた筋間脂肪を含むロース部の粗脂肪含量は対照区が 42.1±2.0%であったのに対して試験区 II は38.0±2.2%となり,有意差は認められなかったがやや低い値(P=0.42)を示した。また,血液性状に有意差は認められなかった。肉及び背脂肪の色調において,試験区IIのロース a*値と背脂肪 L*値は他の 2区より有意(P<0.05)に高い値を示した。外層の脂肪酸組成ではC16:0で試験区 I が試験区 II に対して高まり,C18:2 は試験区 II,対照区,試験区 Iの順で高い値となり,それぞれ有意差(P<0.05)が認められた。緑茶屑添加により,C18:3は外層,内層共に有意(P<0.05)に高い値となった。以上の結果から,緑茶屑の添加で飼料摂取量が少なくなり成長に遅延が見られたが,脂肪蓄積が抑制された可能性が示唆された。

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