Abstract

日本の賠償責任保険は米国の約款・料率を範として1957年に導入されたが,当時の日本にとっては全くの新商品であったことから,営業経験を積みまた各方面からの批判を得て改良していくべきことが意識されていた。本家の米国ISO約款は,1966年,1973年,1986年に大幅な改訂がなされたが,日本の賠償責任保険の補償内容に大きな改訂がなされたのは,保険法対応のための約款改訂の一度のみである。本稿では,賠償責任保険のうち生産物賠償責任保険を取り上げ,その約款につき,商品発売以降,どのような改善指摘があり,いかに実務対応されたのかを整理したうえで,米国のISO約款と比較することによって現在の生産物賠償責任保険になお残る課題を明らかにする。結論として,(1)財物の使用不能損害についての補償拡大,(2)法令違反免責の削除とビジネスリスク免責の見直し,(3)賠償請求ベースで引き受けられる契約におけるロングテールカバーの必要性を指摘する。

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