Abstract

焙煎した大麦を煮出して麦茶飲料を製造した後の残渣である麦茶粕は,飼料としての積極的な利用が望まれるため,養豚用飼料としての栄養価を検討した.異なる製造会社(A社およびB社)の麦茶粕から調製した乾燥麦茶粕(A),乾燥麦茶粕(B)と麦茶粕サイレージ(B)を供試し,以下の4給与区(供試豚各5頭)を設けた.基礎飼料区 : 産肉能力検定飼料100%,試験区1 : 産肉能力検定飼料70%+乾燥麦茶粕(A)30%,試験区2 : 産肉能力検定飼料70%+乾燥麦茶粕(B)30%,試験区3 : 産肉能力検定飼料70%+麦茶粕サイレージ(B)30%.消化試験は,予備試験7日間,本試験5日間として酸化クロムを指標物質とした.外挿法により求めた乾燥麦茶粕および麦茶粕サイレージの単味の粗タンパク質(CP)消化率は,基礎飼料区(81%)に比べて大幅に低く,製造会社間でも異なり,A社の乾燥麦茶粕のCP消化率は40%,B社の乾燥麦茶粕およびサイレージはいずれも10%前後であった.乾物および有機物消化率もその影響を受けて低くなったが,粗脂肪,総繊維,非繊維性炭水化物の消化率は基礎飼料区と同水準を示し,TDNは乾燥麦茶粕(A)77.8%,乾燥麦茶粕(B)62.1%,麦茶粕サイレージ(B)55.8%であった.

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