Abstract

目的:甲状腺原発MALTリンパ腫と橋本病の鑑別を目的として細胞像を検討した.方法:甲状腺原発のMALTリンパ腫の8例および橋本病の5例を用いて各種細胞の出現率を算定した. 免疫組織化学により免疫グロブリン軽鎖のモノクロナリティーを確認した.成績:橋本病では小リンパ球が優位であったが, MALTリンパ腫では中型リンパ球が主体を占めた. 中型リンパ球はくびれた核と淡明な細胞質を有していた. 形質細胞, 類形質細胞も混在し認められた. 細胞標本においてもlymphoepithelial Iesion (LEL), follicular colonizationを示唆する所見が認められた. LELはMALTリンパ腫に特異的な所見で穿刺吸引細胞標本においても確認できた.結論:MALTリンパ腫と橋本病との鑑別には, 細胞の出現率を算定し主体をなす細胞を把握すること, 細胞形態の詳細な観察ならびにLELを見つけることが有用と考えられた.

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