Abstract

われわれが1994年8月までに早期胃癌に対してERHSEを実施した成績をもとに,ERHSEの適応について検討した。症例の内訳は男38例,女24例,平均年齢73.9±8.7歳であった。肉眼型はⅠ型5例,Ⅱa28例,Ⅱb3例,Ⅱc22例,Ⅱa+Ⅱc2例,Ⅱc+Ⅱa2例で,組織型は全例分化型であった。深達度はm52例,sm1 8例,m,smの判定不能2例であった。病変の長径は平均14mmであった。合併症は狭心症発作1例,出血2例,穿孔4例認めたが,いずれも保存的に治癒した。一括切除は46例74%で,切除断端癌陰性は42例,切除断端癌陽性は3例(うち1例は胃切除で癌遺残なしを確認)で,1例は病変を回収できなかったが,術後130カ月間癌陰性である。分割切除は16例26%で,うち再発例は5例である。従って,初回治療切除率は一括切除例が96%(44/46),分割切除例が69%(11/16)であった。一括切除病変は,深達度を含めた切除断端の病理学的検索が十分にできるが,分割切除病変では不十分となるので,手術可能な患者のERHSEは,一括切除病変に限定するべきと考えられる。長径2cm未満の病変の一括切除率は83%(43/52)で,その初回治癒切除率は96%(50/52)と高率であり,病変内に潰瘍もしくは潰瘍瘢痕のない,長径2cm未満の分化型m癌で,占居部位が一括切除に適していれば,ERHSEによる根治切除の対象としてよいと考えられる。

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