Abstract

大角度の成人の内斜視症例に対して、網膜対応を考慮した斜視手術を行い、背理性複視を回避した症例を経験した。症例は22才男性、平成12年3月コンタクトレンズ更新を希望して当院を受診した。50Δの内斜視と交代性上斜位を認めたため、斜視検査を勧めたところ、斜視について過去2度の受診歴があったが、術後複視の危険性を指摘され眼位矯正を断念してきたことがわかった。複像検査、大型弱視鏡にて非調和性異常対応、残像検査で異常対応であったが、日常複視の自覚がない点、複像検査にて抑制野が広く認められたことより、手術可能と判断された。二度にわたるプリズム装用試験の結果、複視が生じない20Δを目標に同年4月、斜視手術が行われた。術後2ヶ月の現在複視の自覚はなく、整容的にも満足が得られている。

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