Abstract

放射性廃棄物処分施設における人工バリアに使用が検討されているNa型ベントナイトは,数万年の間に周囲のセメント系材料からの溶脱成分により変質し,膨潤性能などが低下する可能性がある。そこで本研究では,セメント系材料からの溶脱成分との反応性を有する各種無機材料(フライアッシュ,シリカフューム,炭酸ナトリウム,高炉スラグ微粉末)をそれぞれベントナイトへ事前に混合する手法を提案し,飽和水酸化カルシウム水溶液の作用下におけるベントナイトの膨潤性能の低下を抑制する効果について,膨潤変形試験を用いて検討を行った。その結果,ベントナイトに人工ポゾラン(フライアッシュやシリカフューム)または炭酸ナトリウムを少量混合した場合に,ベントナイトのアルカリ変質による膨潤性能の低下を抑制する効果が確認された。一方で高炉スラグ微粉末を混合した場合には,供試体内部まで高アルカリ溶液が浸透しない現象が確認され,計測された膨潤性能は小さな値となった。

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