Abstract

標準的医療の実施と医療費削減を目的としてクリニカルパス (CP) の導入がすすんでいるが, 呼吸器外科領域では悪性腫瘍を対象としたCPはまだ普及していない.我々は肺癌に対する胸腔鏡補助下肺葉切除術のCPを作成しその有用性と安全性を検討した.2000年6月から2001年12月までに胸腔鏡補助下肺葉切除術を施行した肺癌64症例に対してCPを用いた術後管理を行った.術後在院日数はCP導入前の79例と比較して有意に短縮した.主なバリアンスは7例 (10.9%) に発生したが, 合併症はCPに関連するものはなかった.入院診療費用はCP導入前後で差はなかったが1日あたりの診療費用はやや増加する傾向にあった.胸腔鏡補助下肺葉切除術におけるCPの実施は安全であり, 入院期間の短縮, 治療の標準化に有用であると思われた.

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