Abstract

木材は長く建築材料やエネルギー源として用いられてきた。また,紙,パルプの原料となり,近年ではナノファイバーの原材料としても注目を集めている。木材の実質は木化した細胞壁である。光合成により生産されたスクロースが樹皮の直下にある維管束形成層や分化中木部の細胞に輸送され,それら細胞は昼夜を問わずセルロースやヘミセルロース,リグニンを合成して,細胞壁を組み立てる。この細胞壁形成は高度な制御を受けている。本論文では,最近の研究成果も含め,木材細胞壁の形成メカニズムと微細構造について概説したい。

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