Abstract

裸麦品種トヨノカゼは穂肥を増施すると穂数が増加し,子実収量が増加する.本研究では,穂肥の増施および穂肥の重点化がどのように穂数を増加させているかを明らかにするため,2012/2013年と2013/2014年の2作期において,トヨノカゼを用い分げつの発生数や発生節位,分げつの有効化に係る形質を調査した.施肥は基肥−分げつ肥−穂肥の分施とし,基肥と穂肥の量を異にした処理区を設けた.その結果,穂肥を増施すると分げつを発生させた個体の割合が高まり,高位節においてまでも分げつの発生率が高まった.一方,同じ総施肥量のもと穂肥を重点化すると,高位節での発生率を高めた.有効分げつの展開葉数はどの処理区,発生節位においても5葉から8葉であり,1本の乾物重は主茎ではそのほとんどが1000 mg以上であった.分げつの糖含有率は有効分げつでは10~20%であったが,無効分げつでは乾物重の重いもので20%以上のものが,乾物重の軽いもので10%以下のものがあった.穂肥を重点化した4–2–6区では第1節,第3節,第4節からの1次分げつ発生率が高く,第1節1次分げつの多くが有効化した.一方,基肥を重点化した6–2–4区と比べて,1本の乾物重が500 mg前後の軽い有効分げつが多くみられ,一方で重い無効分げつも多かった.穂肥を増施し重点化する後期重点型施肥では主茎に加えて有効分げつを2本以上有する個体が多く,本法が穂数を確保するために有効な施肥方法であると考えられた.

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