Abstract

乾癬の外用療法では活性型ビタミンD3外用薬が第一選択で用いられることが多くなった。今回,尋常性乾癬患者を対象にカルシポトリオール軟膏を主体とした1年間の長期治療を行い,その有効性と安全性を検証した。方法は,顔面を除き原則カルシポトリオール軟膏単独外用による治療を実施し,治療効果はPASIスコア(0~72),痒みスコア(0~4)で評価した。組入れ数22例の内1年間観察症例は11例で,その男女比は8:3,平均年齢は54.2歳であった。11例の平均PASIスコアは,開始時26.4から1ヵ月後14.6,3ヵ月後10.1,6ヵ月後8.4,1年後7.0へと各々有意に低下し,その内6例が80%以上のPASIスコア改善率を示した。痒みスコアも開始時1.8から1年後0.5へ有意に低下した。1年未満の症例も含めた全症例の有害事象は,4例に塗布100日以上経過してから塗布部位の紅斑の再発等がみられ注意を要したが,どの症例も血清Ca値の異常は示さなかった。以上より,カルシポトリオール軟膏は長期使用でも有効性を証明し安全に使用できる薬剤であると考えられた。

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