Abstract

ヤギのルーメン内容液から塩基性でニンヒドリン陽性未知物質をDNP誘導体として単離し,メチルアミンと同定した.通常の飼料給与後のルーメン内でのその濃度は0.1∼3.9mgN/100mlで,みかけのアンモニア濃度に対する割合は0.5∼13%であったが,飼料とアンモニウム塩を同時給与した場合,それらの値はそれぞれ8.1mgN/1.00ml,25.8%にまで高まった.乾草と濃厚飼料給与を対照とし,濃厚飼料に代えて数種のアミノ酸を個別にルーメン内に注入すると,アスパラギン酸とアラニンの場合は対照とほぼ同程度のアンモニアおよびメチルアミンの生成がみられたが,グリシン等の場合はそれらの生成は抑制された.繊毛虫の存否はメチルアミン濃度に明確な差異をもたらさなかった.in vitroで14C-クロレラたんぱく質加水分解物,U-14C-アラニン,2-14C-グリシンおよび14C-重炭酸ナトリウムをルーメン微生物とインキュベートした結果,いずれの14Cもメチルアミンに取り込まれたが,グリシンの脱炭酸によるメチルアミンの生成は否定的であった.さらに,14C-クロレラ水解物を洗浄菌体および虫体とインキュベートしたところ,メチルアミン生成能はバクテリアのみに認められた.15N-アンモニアをルーメン内に注入すると15Nはメチルアミンに移行し,これらの結果から,メチルアミンはアンモニアとCO2との反応で生成される中間代謝産物であると考えられた.

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