Abstract

河川への落葉供給源となる範囲を明らかにするため,北海道の平坦な河畔林2箇所(赤川河畔林,勇払川河畔林)においてヤナギ類の落葉移動距離を調査した。高所作業車を用いて高さ13.5mまでの葉にマーキングしリタートラップで追跡したところ,樹冠上部の葉は根元から15~25mまでの範囲に散布されており,落下高の低い樹冠下部の葉では根元から5~15mと狭かった。落葉の散布方向は基本的に風向により決められており,最大散布距離には風の強さと正の相関があった。また,落葉模型を用いて晩秋~晩春の林床での移動を調べたが,平均移動距離は0.04~2.15mと極めて短かった。落葉模型の移動方向は林床付近の強い風(≧5m/sまたは≧6m/s)の風向分布と関係していた。積雪地域の平坦な河畔林では,林床での落葉移動よりも落下時の移動が卓越すると考えられた。

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