Abstract

T106及びT42の水平分解能の気象庁全球モデルの10年積分の結果を用いて、モデルの分解能の違いがインドモンスーンとその変動のシュミレーションに及ぼす影響を調べた。T106及びT42のモデルとも、大規模なモンスーンの循環を正しくシミュレートしている。T106のモデルの方が、インド西部及び北西部のモンスーン降水をよりよくシミュレートしている。 シミュレートされたインドモンスーンの降水の年々変動 (IAV) と観測されたIAVとの相関は低い。両モデルでシミュレートされたインドモンスーンの降水と海面水温との相関も高くない。T42のモデルの方が1987/88年の降水量の差をよく再現している。両モデルのモンスーン降水の年々変動のかなりの部分は内部的変動によるものと考えられる。内部的変動は、T106のモデルの方がT42のモデルより大きい。 強いモンスーン年と弱いモンスーン年のペアとして、1983/82と1988/87の2つのペアを選び、モンスーンの年々変動がモデルでどのように再現されているかを調べた。同じ海面水温の偏差に対して、インドモンスーン域において高分解能と低分解能のモデルの応答に違いが見られた。 両モデルとも、シノプティックスケールのモンスーンの季節進行をよく再現している。T106モデルのモンスーンの方が、T42のモンスーンより強い。T106モデルの降水量分布の方が実際に近い。モンスーンの変動について理解するためには、季節内変動と年々変動の関係を理解することが必要である事が示唆される。

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