Abstract

ポリエチレン, ポリスチレン, ポリメタクリル酸メチル, ポリプロピレン, ポリカーボネート, ポリエチレンテレフタレートおよびポリテトラフロロエチレンの薄いフィルムに, 室温において空気中で2.8×10 6 rのγ 線を照射した。次に照射前後のそれぞれの試料に室温で直流電圧を印加し, 印加後10秒から約7.2×10 3 秒までの吸収電流の変化を測定して, 実験式 (1) における定数nの値を求めた。ia=At-n (1)これら7種類の試料についてγ 線照射を中止した直後に電圧を印加すると, 吸収電流の減衰速度は非常に遅くたった。それらは時間の経過とともに回復を始めて照射前の状態に近づいていったが, ポリスチレン以外のものは360時間経過しても完全にはもとにもどらず, nの値に明らかな差が認められた。また吸収電流の減衰速度が時間とともに回復して行く状態は, 照射後の電気伝導率の回復ときわめて類似した傾向を示した。一般に高分子絶緑材料の電気的性質の照射後における変化は, 10 7 -10 9 rの照射によって初めて顕著に現われる場台が多いとされているが, 吸収電流の減衰状態は, 約106r程度の照射によってすらも明らかに変化することが本研究によって明らかになった。

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