Abstract

放射線前照射法を適用して,ポリエチレンフィルムにアクリル酸をグラフト重合した.得られた親水性の膜を使って,パーベーパレーション法により,エタノール水溶液からの水の選択分離性を検討した.その結果,分離係数および透過遠度は,グラフト膜中のカルボキシル基濃度の増加にともなって増大した.例えば,グラフト率220%の膜を使った場合,30wt%エタノール水溶液の分離係数,透過速度はそれぞれ6および4.6kg/(m2・h)であった.さらに,膜への放射線架橋が水の選択分離性に及ぼす効果を調べた.グラフト鎖導入前の架橋と導入後の架橋とを比較した結果,後者の架橋法がエタノール水溶液からの水のパーベーパレーション選択分離に有効であった.グラフト率220%の未架橋膜と後架橋膜の分離性能を70wt%のエタノール水溶液で比較した結果,後架橋膜の分離係数は10倍になった.

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