Abstract

露地野菜の安定生産には安定的な水分供給が必要とされている.本試験では,安定的な水分供給を可能とする遮水シート溝式地下灌漑システムによる給水が,レタスとホウレンソウの地上部および根部の生育に及ぼす影響を明らかにした.本試験圃場では,開発中の灌漑システム給水管から水平距離50cmまでは速やかに水が移動し,70cm地点でも両野菜の生育量が確保できるpF値に低下した.レタスとホウレンソウでは,それぞれ給水管から75cm,80cm地点で十分な生育となり,150cm以下の給水管間隔にすることで,十分な生育を確保できると考えられる.ただし,給水管からの距離により生育差がみられ,レタスで45,ホウレンソウで40cm地点の地上部の生育が最も優れていた.レタスでは根も地上部と同様の反応を示したが,ホウレンソウではあまり地上部の生育が抑制されなかった土壌水分の少ない地点の株で,根の生育が抑制された.今後は,生育差を減少させ,安定生産技術の確立に向けた適正な水分管理法の開発が必要である.

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