Abstract

結晶多形を示すグリシンを試料として, 溶液晶析操作と結晶多形制御へのマイクロキャピラリーシステムの適用性を検討した. ガラス板上での溶液滴の自然冷却, 小型の攪拌槽を用いた外部からの冷却, ならびにキャピラリーを利用した急速冷却のそれぞれについて析出結晶形態を顕微鏡で観察した. その結果, 自然冷却と小型攪拌槽では六方晶が得られ, キャピラリーによる急速冷却では準安定相と思われる斜方晶の結晶が得られた. キャピラリーを利用して溶液を冷却することで一般の攪拌槽では到底実現できない急速冷却が可能となり, その結果高過飽和状態からの結晶析出が起こり, 準安定な斜方晶の結晶が安定に取り出せたものと考えられる.

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