Abstract
我々は、関震協観測網が抱えてきた従来の強震観測システムの課題を解決するために、連続観測および観測データのリアルタイム伝送に対応し、長時間分の連続データの保存を可能とする、24bit A/Dコンバータを搭載した8チャンネル仕様のデータロガーKS-002Dを開発した。このデータロガーは、同様の機能を有する他のデータロガーと比較すると、安価となっている。そして、2009年3月から2011年8月にかけて関震協観測点に新データロガーを順次設置し、近畿地方においてリアルタイム連続強震観測網を構築した。新しい強震観測システムでは、従来のトリガ方式による観測体制を維持しつつリアルタイム連続観測を実現している。新データロガーで得られる観測記録の精度は、幾つかの地震記録と常時微動記録を、従来のデータロガーや微動を測定できる地震計で得られた同時記録と比較することで検証した。その結果、地震記録は、従来のデータロガーで得られた記録と同等かそれ以上の精度を有することが確認された。一方、常時微動記録は、良質な岩盤上観測点では高周波数域で精度がやや低いものの、それを除けば、微動を測定できる地震計で得られた記録と良い対応を示した。以上の検証により、新しい強震観測システムで得られる観測記録は、強震から微動に至るまで広帯域で高い精度を有することが明らかとなった。
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