Abstract

縦隔原発の平滑筋肉腫は極めてまれな疾患で, その報告例も少ない。今回我々は肺腺癌に合併した縦隔原発の平滑筋肉腫の1切除例を経験したので報告する.症例は72歳男性で, 健診にて胸部X線写真上異常陰影を指摘され精査のため来院.胸部X線写真正面像では右上肺野に大きさ2.5×1.5cmの境界不明瞭な腫瘤陰影と, 右第1弓の上部に境界明瞭な腫瘤陰影を認めた.さらに胸部CT検査では, 右縦隔の気管右側壁に接する領域に径4cmのlow density areaを認めた.右S1b末梢のTV brushingcytologyにて腺癌細胞が検出され, 本症例は縦隔リンパ節転移のある肺腺癌と診断, 手術を施行した.しかし術後病理検索にて, 転移リンパ節と診断した腫瘤は縦隔原発の平滑筋肉腫と判明した。免疫染色においてもsmooth muscle actinが陽性で同診断と矛盾しない結果が得られた.

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