Abstract
肺癌検診の発見成績に及ぼす胸部X線上の病巣占拠部位の影響を明らかにするために, 1991年4月から1999年3月までに検診の間接X線で発見された肺の腺癌と末梢型扁平上皮癌計132例 (135病巣) を病期, 腫瘍径, 組織型で分類し, 病巣の占拠部位を比較した. 同時に陰影の見落としの部位も検討した. 発見された末梢部早期肺癌の病巣分布は, 胸部の正常構造物のうち, 肺尖部の肋骨や鎖骨, 第1肋骨の尖端, 肺動静脈, 心・大動脈, 横隔膜に重ならない部位にほぼ限局していた. 進んだ病期や, 大きな腫瘍径の群ではこれらの正常構造に重なる陰影の割合が高くなった. 病期別, 腫瘍径別の病巣分布図より, 肺野を肺癌の1) 発見困難領域, 2) 中間領域及び3) 発見容易領域に区分した. 困難中間および容易領域の1期肺癌割合は各々34%, 57%, 75%であった. 困難領域と中間領域の問に1期肺癌割合などについて, また中間領域と容易領域の間に末梢部早期肺癌の割合などについて, それぞれ推計学的有意差があるように境界を設定できた. 困難領域では扁平上皮癌の割合が高かった. 検診発見肺癌は, 困難領域と容易領域で見落とし例の割合に有意差がなかった.
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