Abstract

サトイモ品種群の代表的な5品種•系統を供試し,その培養球茎株と慣行球茎株の特性を比較した。また,'石川早生'の培養球茎を用いたハウス, トンネルによる早熟栽培における生育特性を調査し, 培養球茎を利用した栽培の実用化について検討した。1.各品種, 系統ともに培養球茎株は慣行球茎株に比べて地上部の生育は劣るが地下部球茎の肥大は良く,植物体全体に占める球茎の割合が大であった。2.子芋利用品種'烏播', '土垂', '早生小蓮葉芋', '石川早生'では子芋, 孫芋の着生数が増加して1個当たりの重量は小さくなる傾向があった。3.親芋利用型の変異系統では培養球茎株は親芋の肥大が良かった。子芋利用品種では親芋は小さくなり,利用部位である子芋, 孫芋の割合が大きかった。4.'石川早生'ではハウス栽培, トンネル栽培でも培養球茎株の生育特性は露地栽培と同様の傾向が認められた。5.培養球茎株は慣行球茎株に比べ地上部の枯れ込みが早くから開始され, 子芋, 孫芋の肥大は早くなることが認められた。6.早生品種を用いたハウス, トンネルによる早掘り栽培で培養球茎を直接利用した栽培の実用化の可能性が示された。

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