Abstract

本研究では、子どもが算数文章題を解決していく過程のうち、文章(文脈)レベルでの問題の類型化を用いて、指導教材を作成した。そして、5名の難聴児(小学校2,3年生)を対象に個別指導を行い、教材と類型化の有効性について縦断的に検討を行った。また、指導と並行して言語力の評価も実施し、文章題の指導と言語力の変化についても検討を行った。指導を実施した「量」と「順序」の文章題について、各対象児において高い指導の効果が得られた。このことから、今回作成した教材は文章題の個別指導を考えるうえで有効であり、文章(文脈)レベルでの類型化が実際の指導においても有効であることが示唆された。言語力の変化に関しては、文の理解力については1名に伸びが認められたのに対して、節の理解力では4名に伸びが認められた。このことから、文章題の指導と文の理解力の伸びとの関係は薄く、文章題の指導と文章理解力の伸びとの関係が高いことが示唆された。

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