Abstract

54歳,女性。1996年,手指から前腕にかけての急速な皮膚硬化,開口障害が出現し,抗topoisomerase I抗体陽性の全身性強皮症と診断された。2000年頃より指尖の皮膚潰瘍が出現し,外来通院にて治療されていたが,次第に難治となり入退院を繰り返した。2007年4月から既存の潰瘍治療に加え,ボセンタンの内服を開始したところ,潰瘍の新生が減少すると共に,その重症度も改善した。ボセンタンはエンドセリン受容体拮抗薬として肺高血圧症の治療に使用されてきたが,近年,全身性強皮症に合併した皮膚潰瘍の発生を抑制することが明らかにされてきた。全身性強皮症患者において,既存の潰瘍治療薬では効果が不十分な場合の新たな治療選択肢として期待できる。

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