エチルエステル化卵白アルブミンによる珪藻土の凝集

Abstract

タンパク質を原料とした生物分解性凝集剤の開発を目的として，0.1 M塩酸エタノール溶液でエチルエステル化した卵白アルブミン（EtOA）の凝集剤としての性能を，珪藻土懸濁液をモデル系とした比濁法と沈降天秤法によって，ポリ塩化アルミニウム（PAC）と比較評価した．EtOAを珪藻土に対して1 wt%以上添加することにより高い凝集効果が得られ，凝集体の初期沈降速度は最大0.005 m·s−1であった．凝集体沈降速度はpH 7–10でpHの増加とともに0.003 m·s−1まで低下したが，pH 4–10でPACより高い凝集効果を示した．