Abstract

1) 接種によって,マツカレハを低密度に決定する死亡要因を解析した。接種はマツカレハの卵および各令幼虫を,木あたりの接種密度を変えて行なった。試験地は低い密度で自然の個体群の存在が認められる桃山と,生息が確認できない住吉山との潜伏発生期にあると思われる二地点に設定した。2) 桃山では越冬後におけるセグロアシナガバチによる捕食と,マツカレハ幼虫の逃散によって,密度は低いレベルに調節されていることがわかった。3) 住吉山では接種した幼虫は全部幼虫期のうちに絶滅したにもかかわらず,減少する経過は密度依存的であった。あまりに高い密度では,各令期の減少率は逆に低下したが,それでもその値は大きく,次の令期には密度依存的な減少のみられるレベルに密度は低下した。1令幼虫期に受けるアリやカマキリによる捕食が大きく,ほぼこれによって低い密度に決定されると思われる。4) 生存曲線の形は地点により,密度によって変化した。したがって,種によって一定した形の生存曲線をとるとは考えられない。

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