Abstract

霞ヶ浦および桜川における, 2001年から2005年にかけての18種類の水稲用除草剤の挙動を明らかにした。河川水中の除草剤は5月中旬から6月初旬を最高濃度として, およそ3ヶ月にわたり検出された。調査対象除草剤中最も高濃度で検出されたダイムロンの桜川中流域における検出最高濃度は6.5~8.8μ g・l-1であった。霞ヶ浦における除草剤の濃度を検出最高濃度で比較すると土浦入および湖心でそれぞれ桜川下流域の濃度の1/3~1/17, 1/23~1/25の濃度であった。一方, 田面水中の検出最高濃度と比較すると土浦入および湖心でそれぞれ1/73~1/82, 1/460~1/650の濃度であった。霞ヶ浦湖水中における除草剤の深度別の濃度差は1.7倍以下であり, 桜川から流入した除草剤は霞ヶ浦で速やかに撹拌され一様に分布していることが明らかになった。また, 経年調査の結果, 茨城県における出荷量の年次変動と桜川中流域における農薬検出実態の年次変動の挙動はおおむね一致していた。実験室内で得られた藻類生長阻害試験の結果から藻類への水稲用除草剤の影響を評価したところ, 霞ヶ浦で検出される除草剤の濃度水準が藻類の生長に影響を与える可能性は極めて低いと考えられた。一方, 桜川では一部の除草剤については個々の藻類の生長に対して無影響であるとは言い難く, さらなる影響評価が必要であると考えられた。

Full Text
Paper version not known

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call

Disclaimer: All third-party content on this website/platform is and will remain the property of their respective owners and is provided on "as is" basis without any warranties, express or implied. Use of third-party content does not indicate any affiliation, sponsorship with or endorsement by them. Any references to third-party content is to identify the corresponding services and shall be considered fair use under The CopyrightLaw.