Abstract

ソメイヨシノは日本のサクラを代表する園芸品種の一つで,自家不和合を示すことが知られている.本研究は,自家不和合性や花粉親による交雑親和性の違いがどの時期に起こるのかを明らかにすることを目的とし,ソメイヨシノを種子親とした人工交配実験を行い,花粉管伸長および結実の特性を交配処理ごとに調べた.自家花粉管は,授粉から10日経っても花柱の基部に到達しておらず,ソメイヨシノにおいて見られる自家不和合性は,花柱での花粉管伸長抑制による結果であることが確認された.このとき自家授粉処理による果実は,授粉から20日後までにすべて落下した.一方他家花粉管は,授粉後3日にはほとんどが花柱の基部まで達しており,また授粉から10日後における花粉管が花柱基部に到達している花柱の割合には,花粉親による違いは見られなかった.花粉親の違いが見られたのは,授粉からおよそ20日後の,生存果実の割合においてであった.授粉から20日以降,他家授粉による果実はほとんど落下せず,授粉からおよそ50日の6月上旬にほぼすべての果実が黒く成熟した.

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