Abstract

鳥取県東部の白兎海岸の気多岬および淤岐ノ島に露出する鳥取層群の地質調査および安山岩のK-Ar年代を測定した.気多岬には鳥取層群八頭層河原火山岩部層に帰属する両輝石安山岩が露出し,その石基中の斜長石のK-Ar年代は18.3±0.6 Maであった.絶対年代を比較すると,先行研究で指摘された河原火山岩部層が北但層群の養父亜層群八鹿層に対比される考えは支持される.淤岐ノ島に露出する鳥取層群は岩美層に帰属するとみられ,礫岩層を主体とし,河川環境下での火山活動の激化による堆積とその後の火山活動の鎮静化による斜面変形の一連の環境変化を記録した堆積物,広義のギルバート型ファンデルタの一部に比較できる地層を有する.広義のギルバート型ファンデルタが示す古流向は現在の方位で南西方向であったため,東北東方向に陸地が存在したとする考えと調和的である.これらの知見は日本海形成初期における古地理の復元に有用なデータとなりうる.

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