Abstract

本稿は,拡張シフトシェア分析の適用を通じて,1970年代および1980年代における製造業雇用の地域的変化たついて解明を試みたものである.シフトシェア分析は,雇用成長の要因を,全国成長効果・比例効果・差異効果に分解する伝統的な方法であるが,近年その拡張の動きが活発化している.ここでは,成長効果・構成効果・競合効果・配分効果への分解によって,個々の部門レベルと地区レベルの双方の解明に有効な枠組みをもつ拡張シフトシェア分析を利用した. 製造業就業者の職業別データにこの方法を適用した結果,まず,構成効果は職種構成の地域差を反映して,東京・大阪・神奈川など少数の都道府県でのみ正の値を示すことがわかった.次に,従来の差異効果から配分効果を除去した競合効果から,雇用の集中・分散の傾向をみると,生産系の強い分散,専門・技術・管理系や事務系のゆるやかな分散,サービス系のゆるやかな集中,という傾向が明らかになった.

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