Abstract

ポリブチレンテレフタレート(PBT)の表面ナノ構造と接着性におよぼす熱処理(アニーリング)の影響について検討した。アニーリング前後のPBTに対して,原子間力顕微鏡により接着破面を,微小角入射X線回折法により表面結晶性を,走査粘弾性顕微鏡により表面力学物性を評価した。その結果,(1)アニーリングによってPBTの結晶化は進むが表面10nm以下の領域に非晶層が残存し,C=O官能基が内部にもぐりこむことによりWBLが生成する,(2)エポキシ接着剤はWBLに浸透して内部でC=O官能基と相互作用して接着する,(2)WBLとバルク間で力学特性に差が生じるため,その境界で破壊し接着強度が低下する,ことを明らかにした。また,これらの知見に基づき,表面処理によりWBLを分解すると接着性が向上することを確認した。

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