Abstract

植物考古学の進展の中で,縄文時代における栽培植物の存在が具体的に議論されるようになってきた.本稿では,レプリカ法による植物種子圧痕の分析結果を踏まえて,当該期の中部高地において,シソ属,ダイズ属,ササゲ属アズキ亜属などの栽培植物が組合せとなって利用されていることを示した.また,縄文時代におけるこれら草本植物の利用および栽培や,クリなどの木本植物の管理や栽培と見られる現象が,集落周辺の二次植生における植生変遷と資源管理の過程で発生し,栽培植物の利用が進展した可能性を指摘した.

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