Abstract

南東スイスアルプスにおいて,排砂バイパストンネルが設置されたダムを有する河川(バイパスダム河川),バイパスが無いダムを有する河川(ダムあり河川),ダムなし河川,の3タイプを対象に,河川内地点間の底生動物の群集構造の違い(Bray-Curtis非類似度指数)をメタバーコーディングで評価した.調査した3つのバイパスダム河川のうち,2つではダムあり河川よりも群集構造の地点間の乖離が緩和されたが,残り1つでは緩和されなかった.緩和が見られないバイパスの運用年数(2年)は,他の2つ(39,93年)よりも短く,今後の継続的観測が必要である.本研究のメタバーコーディングでは大量標本(7,369個体)の群集構造が迅速に評価されたが,少個体数の分類群が検出されにくい等の技術的課題も明らかにされた.

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