Abstract
本研究では, 根分岐部欠損に対する, 吸収性コラーゲン膜 (Tissue Guide ®) を 用いたGTR法と自家骨移植との併用法の有効性について, 3度の根分岐部欠損 (3×4mm) を作製し, 動物実験評価を行った。実験動物にはビーグル犬5頭を用い, 実験部位は下顎両側の第2~4前臼歯 (P2P3P4) とした。実験群はコラーゲン膜を用いたGTR応用群 (TG群), GTRと自家骨移植の併用群 (TGB群) およびコントロールとして通常の歯肉剥離掻爬術のみを行った群 (C群) とした。処置後3カ月後, 光顕観察と1次元組織計測を行った。評価は著しい歯肉退縮を認めた3ブロックを除く7ブロック, 各7歯について計測を行った。結果として, 根分岐部内の上皮進入はTGB群では認められず, TG群で7歯中1歯, C群では7歯全例に認められた。新生セメント質形成量および形成率の平均は, TGB群で177mm (80.8%), TG群で1.19mm (55.2%), C群で0.36mm (18.8%) であり, 新生骨質形成量および形成率の平均は, TGB群で153mm (70.0%), TG群で0.47mm (23.9%), C群で0.13mm (6.5%) であった。いずれも, C群に比較してTG群およびTGB群で有意に高い値 (P<0.01) を示した。新生骨形成量についてはTGB群がTG群に比較して有意に高い値 (p<0.01) を示した。骨性癒着は, 各群共に観察されず, TGB群ではより歯冠側部まで歯根膜様構造の形成が観察された。結論として, 根分岐部欠損におけるコラーゲン膜を用いたGTR法の有効性が確認された。特に根分岐部病変は骨再生が十分に期待できない部位であることから, 再生療法としてGTR法と自家骨移植を併用することの有効性が示唆された。
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