Abstract

東芝は,純水素型の燃料電池や,高効率の水素製造システム,あるいは系統制御を含めてエネルギーを高効率に扱うエネルギーマネージメントシステム(EMS)の開発に長年取り組んでおり,これらコアとなる技術を統合して,水素社会に向けたシステムの製品及び技術開発を進めている。そのひとつとして,再生可能エネルギーの余剰分を水素電力貯蔵により,平準化し需要に合わせて発電することをコンセプトとした新しいエネルギーシステム,H2One™を開発し製品化した。2015年の4月から川崎市で,H2One™のBCPモデルの実証を開始しており,実証実験においては再生可能エネルギー,貯蔵した水素と蓄電池のみで目標の7日間の運転継続を達成した。また,水素吸蔵合金を採用することにより,大量の水素を長期間にわたって利用することを可能とした,リゾートモデルの開発を行った。本モデルにおいてはハウステンボス株式会社のスマートホテル「変なホテル」第二期棟に設置される予定である。一方,近年では温暖化ガス排出に対するルールが広がっており,工場への再生可能エネルギーの導入が進められている。東芝では,必要エネルギーを温暖化ガス排出量ゼロで供給するための工場向け水素システムの開発を進めており,それはパルプ・紙・紙加工品製造業の工場にも適用が可能である。その他新たな取組として,環境省委託の水素サプライチェーン実証事業を2015年より北海道にて開始している。これからも,東芝は再生可能エネルギーを利用した発電システム,水電解装置,燃料電池などの水素社会の実現に必要な技術を併せもつ企業として,水素の製造から利活用までを統合した経済的なエネルギーソリューションを提案していく。

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