Abstract
蒸気純度は, 蒸気ドラム内の気水分離器の性能および缶水の性状によって影響されるが, 水面の沸騰状態もとその高さによっても大きく左右される.また, ドラム内水位は降水管への流れや水面下のボイドによって, 水面計水位よりかなり高く盛り上がるため, 蒸気純度の検討にはその盛り上がりを定量的には握しておく必要がある.本研究は, 最近の舶用主ボイラと同じ形式の自然循環ボイラにおいて, ドラム内水面の沸騰状態とその盛り上がり高さおよび蒸気純度との関係を求めたものである.ドラム内水面の沸騰状態は, 蒸気ドラムに観察窓を設けてテレビカメラで観察した.その結果, ボイラの定常状態においては, 気水の境界は明りょうであり, その沸騰状態はドラムの中央部ではかなり激しい波立を呈しているが, ドラム端では降水管への流れが顕著である.また, ドラム圧力が低下すると蒸気室内に霧の発生が観察された.つぎにドラム内水位の測定は, 観察窓よりテレビカメラで求める方法とγ線透過法で求める方法の二方法で行なった.その結果, ドラム内水位の盛り上がり高さは, 蒸気速度が0.11m/sの場合110mmであり, 波立ち面はそれよりも高く160mmにもなる.つぎに, 蒸気純度は, 缶水および蒸気中の固形分を後放射化分析法により定量分析して蒸気乾き度として求めた.その結果, 蒸気速度が0.11m/s以内で蒸気室高さが300mmあれば, ドラム出口において99.9%の高乾き度の蒸気が得られる.
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