Abstract

糖尿病足病変治療において血行再建と感染管理が達成されたあとには,創傷管理と免荷を徹底することにより潰瘍治癒と再発予防を行う.しかし足部の変形が存在し神経障害が合併した場合にはインソールや装具による免荷だけではコントロールできない症例も経験する.これに対し予防的手術では,外科的な手技を用いて足のアライメント異常を整えたり,足部を装具に適合しやすい形態にすることで潰瘍の発生および再発を予防する.具体的な手技としては腱移行や延長,切断などによる腱のバランスの調整,突出骨の切除や骨切りなどによる骨構造の再建,足部の機能面に配慮した切断などである.ただし,現在潰瘍発生がない患者に対して行うため,その適応は十分に慎重に検討すべきである.今後の予防的手術の普及のためには整形外科,形成外科,理学療法士,義肢装具士が連携した新たな「集学的治療」を確立する必要がある.

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