Abstract

本研究は,親密さの程度の低い友人に焦点を当て,自己決定性の低い動機づけが友人とのコミュニケーション(対面および携帯でのコミュニケーション,対人葛藤時の対処方略),そして,友人との関係満足感,当人の精神的健康にどのような影響を与えているのかについて検討を行った.大学生247名(男性130名,女性115名,不明2名)を対象に質問紙調査を行った.相関分析および重回帰分析の結果,「取り入れ」と情緒的コミュニケーションとの間に正の関連が見られた.そして,「取り入れ」が回避スタイル,自己譲歩スタイルを促進すること,そして,友人関係満足感を低下させ,劣等感を促進させることが明らかとなった.一方,自己決定性の高い動機づけとコミュニケーションとの関連はほとんど見られなかった.現代青年の友人関係の特徴を捉える上で,自己決定性の低い動機づけや親密さの程度の低い友人に着目する必要性が示唆された.

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