Abstract

漢字単語の音読課題において錯読後の次課題で前課題の正答 (目標語) を表出した症例を報告した。症例は左前頭葉, 島に梗塞巣を認め, 混合型超皮質性失語を呈した 82 歳の右利き, 女性であった。漢字単語の音読課題において, 語性錯語および新造語様の錯読後の次課題で前課題の目標語を表出した反応が 4 回出現した。この時の前課題と次課題の目標語は音韻, 意味的にもまったく無関係であった。これは前課題で賦活された言語処理過程の概念─辞書レベルの抑制障害により生じる意味性保続の変形型として説明が可能であった。

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