Abstract

霧島火山群のほぼ中央に位置する新燃岳では,2018年3月1日に約5か月ぶりに噴火活動が開始し,3月6日からは断続的な爆発的噴火とともに,火口内で溶岩流出も発生した.パンケーキ状の溶岩ドームは3月9日には北西側火口縁に達するまで成長し(写真手前),その後も複数回の爆発的噴火が起こり,3月10日の噴火では大きな噴石が火口から約1.8 kmの地点にまで飛散し,3月25日と4月5日の爆発的噴火では噴石とともに,ごく小規模な火砕密度流が火口縁から400 m程度流下した.新燃岳では5月14日にも宮崎県の太平洋岸にまで降灰をもたらす噴火が発生しており,さらに4月19日と26日には北西へ約5 km離れた硫黄山でごく小規模な噴火が起こるなど,霧島火山群では火山活動が活発な状況となっている.写真中央奥には,尖った山頂をもつ高千穂峰火山と,その右側に大正時代まで頻繁に活動した御鉢火口が見える.朝日新聞社の協力により撮影.

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