Abstract

いわき市アンモナイトセンターの双葉層群足沢層大久川部層(コニアシアン下部)のアンモナイト(主に径40-60 cmのMesopuzosia yubarensis)密集層と直下にある炭酸塩コンクリーション濃集層の,堆積相・産状観察と地球化学分析から形成過程を考察した.M. yubarensisは,沖合いの生息場から死後浮遊で沿岸に達した軟体部の失われた殻が,ストーム波浪で住房部が破壊され,分級・集積・運搬され,下部外浜沖合い側で癒着HCS極細粒砂層のハンモックマウンドに沿って急速に埋積した.炭酸塩コンクリーションは,多様なサイズ(径15-194 cm)の長-扁球形で,密集しながらも比較的一様に分布する.コンクリーションの形成は,ストーム波浪で運搬された有機物と底質中のベントス遺骸の分解に伴って堆積物の浅所で始まり,その後,埋没に伴い堆積物深所におけるメタン生成帯での有機物分解が生じるまで継続した.

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