Invasions of Woody-plants and the Growth of Pinus densiflora on Man-made Expressway Slopes

Abstract

高速道路の緑化計画や管理計画の基礎的な資料を得るため, 施工後32～33年経過した名神高速道路ののり面において, 出現する木本種の変遷と主要構成樹種であるアカマツの成長についての調査を行った。最も優占する木本侵入種であるアカマツは, 緑化工施工後, 2～3年で侵入を始め, 現在のり面に生育している大部分の樹木がその後5～6年間に侵入した。木本の侵入種数は施工後18～19年をすぎると大幅に増加した。初期の侵入種はアカマツなどの風散布種が多いが, 施工後32～33年になると侵入種の大部分は鳥散布のものとなっている。アカマツの年間樹高成長量をみると, 当初は盛土が切土より大きかったが, 施工後33年経過した状態では, 切土での成長量が盛土の成長量を上回っており, 管理の必要性が指摘された。