Abstract

要旨 : 早晩性を異にする水稲低アミロース極早生4,早生2および晩生1品種の計7品種を供して,登熟温度の違いが精米のアミロース含有率および玄米の白濁に及ぼす影響を検討した.低アミロース米品種においても登熟温度と精米アミロース含有率との間には,一般飯米用品種で認められているように,有意な負の相関関係が認められた.さらに,低アミロース米品種における登熟温度の違いによる精米アミロース含有率の変動はコシヒカリや日本晴に比べて著しく大きかった.登熟温度の違いによる精米アミロース含有率の品種間の変動幅をみると,柔小町が6.2~17.4%と最も大きく,逆にミルキークイーンは7.2~10.0%と最も小さかった.精米アミロース含有率の変動の大小の要因としては,登熟温度や千粒重の変動によるものではなく,変動の大きかったスノーパールを除く5品種は低アミロース性遺伝子で気温による精米アミロース含有率の変動が大きいdu遺伝子を有しているためと推察された.登熟温度と白度値(白濁程度の指標とした)との間には有意な正の相関関係が認められるとともに,登熟温度が玄米の白濁に及ぼす影響の程度は品種によって異なり,はなぶさとスノーパールのように登熟温度の違いに関係なく白濁する品種と,彩,ミルキークイーン,ソフト158,朝つゆ,柔小町のように登熟温度の違いによって白濁の有無および程度が異なる品種が判明した.また,精米アミロース含有率と玄米白度値との間には有意な負の相関関係が認められた.精米アミロース含有率と玄米白度値について登熟温度間と品種間の分散成分の値を比較すると,品種間の分散成分の方が登熟温度間の分散成分より大きかったことから,精米アミロース含有率と白濁は品種の影響を大きくうけることが示唆された.

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