Abstract
日本ウズラの産卵におよぼす温度および風速の影響を実験するために,飼育室の温度が24°C, 27°C, 30°Cのそれぞれに,毎秒入気風速0.0m, 0.4m(1羽1分当り通気量0.037m3), 0.8m(同通気量0.112m3)の3水準ををわりつけて9実験区を設定し,3反復により乱塊二元配置計画により産卵試験を行なった。日本ウズラの飼育は一般に群飼により行なわれているので,上•下•両側の外枢で囲まれている慣用の群飼飼育器前面に,風道を通して前記の風速で送風した。得られた実験データの解析は分散分析によった。その結果,1) 産卵率は,無風のときには24°Cと27°Cが高く,両温度間に有意差はなく,30°Cでは低くかった。この無風のときと比較して0.4m, 0.8mの風があるときの産卵率は,27°C下では変化がなく,24°C下では低下し,30°C下は高くなった。なお,24°Cおよび30°C下の0.4mに対する0.8mの低下および高い傾向は有意でなかった。2) 無風のときの卵重は,産卵率の温度による変化と同様に,24°Cと27°Cは大きく,30°Cでは小さかった。この無風時の卵重は,0.4mの風により増大した。しかし0.8mに風速を増しても有意な卵重変化はなかった。3) 飼料摂取量は,0.0m, 0.4m, 0.8mの各風速時に24°Cから30°Cに温度が高くなると直線的に減少し,いずれの温度のときでも風により摂取量は0.0m<0.4m〓0.8mの関係で増加した。4) 飼料効率は,24°Cより27°Cが高く,30°Cでは27°Cと有意差はなかった。飼料効率はまた,風速増加につれて低下したが,この低下は温度が高い程にぶい傾向があった。5) 飲水量は温度が高くなるにつれて直線的に増加し,風速の増加により直線的に減少した。6) 24°Cのときの風は産卵率と飼料効率を低下させるので有害無益である。27°Cのときに0.4mの風がある条件は,産卵率と卵重に最適であるが,飼料効率は無風時より低くなる。30°Cのときには,風がないと産卵率,卵重に最も悪い条件となる。このとき0.4mの風があれば,飼料効率の低下は極小にして産卵率と卵重を改善することができる。
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