Abstract

不規則波は様々な周波数や波高を持った波群により構成されるが,それを数値的に再現するためには十分なエネルギー保存性を有した数値モデルでないと,伝播中の波高減衰により目標とする波群の生成が難しい.既往の粒子法型モデルはエネルギー保存性が十分ではなく,これまで不規則波の長距離伝播計算の成功例はなかった.そこで本研究では,高精度MPS法の計算アルゴリズムの修正を行った.本モデルの検証として実施した容器内定在波計算ではエネルギー減衰の解消が確認され,また,孤立波の長距離伝播計算においても波高減衰は発生しなかった.そこで,水平床上の不規則波計算を実施したところ,造波板から十分に離れた地点においても入射波条件と同等の周波数スペクトルが得られ,本モデルの不規則波計算への有効性が示された.

Full Text
Published version (Free)

Talk to us

Join us for a 30 min session where you can share your feedback and ask us any queries you have

Schedule a call