Abstract

本稿の目的は,立地適正化計画によって都市はどのように変化し,それはコンパクト化として評価できるのかを明らかにすることである.立地適正化計画は,コンパクトシティの拠点形成の仕組みとして制度化されたが,計画を策定した都市のうち,大都市圏では,中心部における生活環境の充実などが課題に設定され,福祉や医療などの生活関連機能を中心に都市機能が誘導されはじめている.一方,地方都市の中心部では,計画の課題や生活需要とは別の論理で,補助金を活用した公共施設の再編が進む傾向にある.今後,コンパクトシティを実質化するためには,立地適正化計画にもとづく都市機能の配置だけでなく,中心部における生活スタイルの波及や共有による居住人口の増加が鍵となるだろう.

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