Abstract

Al2O3, MgO, SiO2の各種粒子径の酸化物系超微粒子を, 1GPaまでの等方高圧により成形した.3種類の粉体とも, 一次粒子径21nm以下の超微粒子の成形体相対密度が1GPaの等方高圧により最大60%まで向上した.超微粒子の強く粗な凝集構造が高圧によりほぼ完全に破壊され, 成形体内の細孔も一次粒子径より小さくできた.特にMgO微粒子では成形圧力1GPaの条件で, 最大相対密度80%, 細孔モード径は比表面積換算径の20%以下まで減少した.しかし粒子径100nm以上のAl2O3粉体では.圧力を増加させても密度, 細孔径ともあまり変化せず, 高圧は緻密化や成形体内空隙の微細化にあまり有効ではなかった.超微粒子成形体の高圧による緻密化機構を考察するため, 一次粒子接触点に働く力, 発生応力を修正Rumpf式およびHertz式により推定した.また粒子内部に生じる最大引っ張り応力も計算し, 粒子強度や塑性降伏値との比較を行った.その結果, 接触点での著しい塑性変形や粒子破壊現象は起きていないことが確認された.また一次粒子径に対する成形体内の細孔モード径の比と成形体相対密度の関係が, 球形単分散粒子の充填構造の場合とほほ一致した.したがって本報の実験範囲では, 凝集体構造の破壊による一次粒子再配列機構が緻密化の支配機構であることが確認された.

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