Abstract

オオムギの種子貯蔵タンパク質であるホルデインは,電気泳動的に判別可能なオオムギのタンパク質の中では最も多型性が高いので,その対立遺伝子の多型による品種の識別は,他の多型性を持つタンパク質の分析に比べ有効であると考えられる.これまで欧米のオオムギ品種のホルデインの対立遺伝子については報告があるが,日本のオオムギ品種についての報告はほとんどない.本研究では,日本のオオムギ品種のホルデインの対立遺伝子の同定を行った結果,これまでに報告のないHor1の対立遺伝子が3タイプ(Ch,Ta、Ka),Hor2の対立遺伝子が2タイプ(Sa,Ta)見つかった.そのほかに,裸麦と渦性の六条皮表はほとんどがヨーロッパの品種には見られないホルデインの対立遺伝子のタイプであったのに対して,二条大麦と血性の六条氏麦はヨーロッパで見られるタイプが多かったこと.裸麦はHor1,Hor2ともに対立遺伝子が同じものが多く,ホルデインの対立遺伝子による裸麦の品種の識別は効果的ではないことがわかった.

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