Abstract

醸造用オオムギの高品質化を図るため,国内外のオオムギのべ268品種・系統を材料にして,原麦および麦芽中の(1-3,1-4)β-D-グルカン含有率と麦芽の(1-3,1-4)-β-D-グルカテーゼ活性の遺伝変異,およびこれらの形質と麦芽品質との関連について検討した.麦芽β-グルカン含有率は幅広い変異を示したが,醸造晶質が優れるミガモゴールデンよりも低い品種・系統は少なかった.原麦β-グルカン含有率およびβ-グルカテーゼ活性は麦芽β-グルカン含有率と有意な相関関係を示し,ミガモゴールデンよりも優れる特性を示す品種・系統が数多く見られた.特に,β-グルカテーゼ活性はミガモゴールデンよりも高活性を示す品種・系統の約半数が非醸造用オオムギであり,育種的改良の余地が大きいことが示された.以上のことから,原麦β-グルカン含有率およびβ-グルカテーゼ活性を遺伝的に改良することで麦芽β-グルカン含有率を低減できる可能性が高いと考えられた.

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