Abstract

フィリピンはアジアの知られざるIT先進国である。ハード面では日米の大手エレクトロニクス企業が多く立地し,半導体,電子部品,通信機器などの生産基地となっている一方,ソフト面でもソフトウエア,データ処理,コールセンターなどの下請ビジネスが盛んで,インドと並ぶアジアのソフト基地となっている。この背景には,アジアの物流ハブとしての地理的優位性と国民の英語力の高さがあり,またIT技術者の質もアジアのトップレベルにランクされている。ただ,政府によるIT振興策はやっと緒についたばかりで,目下ITパークの認定や産学連携による人材育成の支援など,民間をバックアップする形で進められている。

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